教員総覧 - ヴェール　ウルリケ | 広島市立大学

（最終更新日 : 2025-02-20 18:33:57）

ヴェール　ウルリケ Woehr, Ulrike
ヴェール　ウルリケ

所属広島市立大学国際学部国際学科

職種教授

職歴
2006/04/01	広島市立大学国際学部・教授
2006/04/01 ～	広島市立大学国際学部国際学科教授
1997/04/01 ～ 2005/03/31	広島市立大学国際学部・助教授
1995/04/01 ～ 1997/03/31	広島市立大学国際学部・講師
1993/10/01 ～ 1995/03/31	ハイデルベルク大学日本研究学科・非常勤講師
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学歴
～1996/03	ハイデルベルク大学日本学研究科日本研究
1996/04 (学位取得)	PhD (Dr. phil.)
1996/04 (学位取得)	博士
1989/03 (学位取得)	MA (Magister)
1989/03 (学位取得)	修士

教育・研究活動状況
研究　メインの研究分野は「近・現代日本のジェンダー史」だが、「国家とジェンダー」「植民地主義」「国境横断的歴史」に特に関心を持ち、日独関係にみられる植民地主義とジェンダーについても研究している。2020年は、明治期に創立されたドイツ東亜博物学民俗学協会初期の組織史と学問的言説を以上の観点により分析した研究を発表した。当協会の組織と言説において「ジェンダー」と「人種」が複合的に作用しなから、「西洋・東洋」の上下よりも、人種を超えた男性のホモソーシャルとそれに伴う「男・女」の上下が決定的な意味をもったことを論じた。　研究のもう一つの重点は、現代日本におけるフェミニズムと女性の社会運動だ。2020年は、日本における「ハラスメント」への認識を「フェミニズム・交差性・歴史認識」の観点から分析し、ハラスメントと複合差別との関係に注目した論考を執筆した。「セクハラ」への法整備とその概念の普及を推し進めたフェミニズムの業績を評価しながら、複合差別―特に、現代社会の歴史認識と分かち難く結びついている「民族差別」と「性差別」の「交差」による差別―への認識の不足を論じた。（国際学部叢書2020年巻）　また、フェミニズム史関連では、広島で1970年代に活躍したある小さな女性グループについて資料収集やインタビュー調査を行っている。「主婦・母」の立場から消費者運動や平和運動をした戦後の女性団体と違って、このグループは「離婚した女」と自称する女性が中心で、当時のウーマン・リブ運動の影響も受け、新左翼の労働運動と住民運動とも連携しながら、「未婚」「離婚」という身分の女性や「働く母親」の権利を主張した。教育　ジェンダーとセクシュアリティに関する学生の人権意識の育成、女らしさ・男らしさ、同性愛・異性愛が文化的・社会的につくられたカテゴリーであり、それらが歴史を通じて変わり、また再生産されるものであるという認識を学生に持ってもらいたい。また、物事を「国境横断的」に考え、「国民」や「民族」の自然性を疑う能力、更に実際に様々な背景の人たちとコミュニケーションが取れる能力を学生が持てることを目指している。講義科目や演習では、ディスカッションやグループワークなどによって学生たちに積極的に知の創造に参加してもらいながら、これらのテーマを追求する。ドイツ語（第二外国語）の授業では、口頭コミュニケーションの能力に重点を置き、ドイツ語圏への留学を奨励する。　2020年は、コロナ禍の影響で様々な制限があって、オンライン授業を成功させるのに多くの試行錯誤を重ねた。対面授業でしかできないこと、オンライン授業で失われるものも多いが、電子メディアを使ってこそできることもあるので、大変勉強になった。　また、コロナ禍との関係で、本学学生の留学だけではなく、海外の協定大学からの学生の受け入れもできなくなったので、交換留学生がほとんどいない、寂しいー年だった。しかし、早く受け入れが再開できることを願い、今年は国際学部における「日本語以外の言語で教えられる科目」を整備し、そして増加させた。それによって今後、欧米の協定校からの留学生が増え、留学生と正規生が一緒に学ぶことへの機会がいっそう広がるだろう。

現在の専門分野
近・現代日本のジェンダー・女性史キーワード(ジェンダー史、フェミニズム、近代史、国家とジェンダー、国境・国家を横断する歴史、植民地主義、「慰安婦」問題、ナショナリズム、反原発運動、平和運動、日本、ドイツ、ヒロシマ)

研究テーマ
2018	日本人論とジェンダー
2017	1970年代〜1980年代の日本における母性社会言説とフェミニズム

著書・論文歴
著書	Handbook of Feminisms in Japan (共著) 2025
著書	世界は広島をどう理解しているか：原爆七五年の五五か国・地域の報道,121-143頁 (共著) 2021/07/25
著書	周縁に目を凝らす：マイノリティの言語・記憶・生の実践,303-337頁 2021/03/30
著書	被曝７０年ジェンダー・フォーラム in 広島：全記録 (共著) 2016/11/25
著書	平和と安全保障を考える事典 (共著) 2016/03/20
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学会発表
2016/07/29	Discourses on Motherhood in Japan: Feminism, Ecology, and Nuclear Power in the 1980s (DIJ International Conference: Mothers and Social Movements in Postwar Japan (Tokyo))
2016/06/26	国家と地域を横断する地域の女性運動：広島の「デルタ女の会」 (ポスト「戦後70年」とジェンダー史：地域のジェンダー実践を思考の手がかりに（東京）)
2015/12/20	1980年代の広島における反核と反原発：デルタ女の会の例 (被曝70年ジェンダー・フォーラムin広島　（広島）)
2013/08/29	The Greenham Women's Peace Camp and Women's Grassroots Activism in 1980s Japan (Women's Histories: the Local and the Global (Sheffield, UK))
2012/08/30	Anti-Atomkraft-Bewegung und Geschlecht: Feministische Diskurse nach Fukushima
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所属学会
2016/07	ジェンダー史学会
2008/11 ～ 2015/08	クィア学会
2000/04	日本女性学会
1995/04 ～ 2010/03	宗教と社会学会
1993/04	Vereinigung für sozialwissenschaftliche Japanforschung
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委員会・協会等
2020/03/01 ～ 2022/02/28	広島市広島市多文化共生市民会議委員
2017/09/05 ～ 2019/09/04	広島市広島市多文化共生市民会議　座長
2015/09/05 ～ 2017/09/04	広島市広島市多文化共生市民会議　座長
2013/09/05 ～ 2015/09/04	広島市広島市多文化共生市民会議　副座長
2011/09 ～ 2013/09	広島市広島市外国人市民施策懇談会　副座長
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公開講座
2019/11	世界の中の「日本／Japan」講座種別：公開講座
2018/10	県大・市大公開講座 2018 講座種別：公開講座
2015/11	広島市立大学国際学部公開講座：Visitorsから見た広島講座種別：公開講座
2015/01	ドキュメンタリー映画＆α 講座種別：その他
2014/05	日本軍「慰安婦」問題解決ひろしまネットワーク結成２周年記念シンポジウム講座種別：その他
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